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□熱は下がりそうにありません
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朝から何となく気だるくて休み時間のうちに保健室に来てみた。先生のいう通りに熱を図ると37.3℃。




先生『…微熱があるわね〜。』




"ちょっと右側のベッドで休んでなさい"その言葉に素直に従って私は右側のベッドに入ることにした。




遠くからは授業開始のチャイムが聞こえる。きっと皆は今ごろ体育かな…




でも…いざベッドに入るとなかなか眠りにつけない。目を瞑っているだけ…




携帯でも持ってくるんだったなぁと思いながら寝返りを打つと"ガラガラ"と保健室に誰かが入ってくる音がした。




先生『あら、ヨソプじゃない。』




先生が不意に呼んだ名前に反応して急に鼓動が早くなる。だってヨソプって名前はこの学校に1人しか居ないから…




先生『どうしたの?』


YS『サッカーの途中でコケた。』


先生『どれどれ。あらぁ…』




先生の反応で君の怪我の具合が心配になる。"痛てぇ"とか"うわっ"とか先生が治療を施す度に聞こえる君の声。




先生『寝てる子いるんだから、ちょっと静かにしてね。』




"ちょっ、先生!!余計なこと言うわないでよっ"と心の中で突っ込みながら君に私だとバレないように必死に祈る。




YS『寝てるの?』


先生『そうよ。同じクラスの明日香ちゃん。微熱あるみたい。』


YS『ふ〜ん…』




君にはバレたくなかったのに…なんて思いつつもバレてしまったものはしょうがない。君が早く出ていってくれることを願う…




YS『先生…ちょっと見てきていい?』


先生『…う〜ん、ちょっとだけね?』




私の願いは虚しくも届かず、足跡はだんだん近づいてくる。




せめてもの抵抗で壁の方に向く。すると静かにカーテンが開いてふんわりと大好きな君の香りがする。




YS『本当に寝てる…』




耳元で囁かれているせいか、いつもより低く感じる君の声。




YS『…早く治せよ。』




そう言ってコメカミに小さなキスを落とし、君は授業へ戻っていった。
















***熱は下がりそうにありません***


寧ろさっきよりも高いです。君の触れた部分からまた熱が上がっているから…






-次の日-

(まだ熱あるの?)
(ないよ?)
(ふ〜ん…)
(…ん?)
(いつもより顔赤いけどね。)






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