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□お家に帰ろう
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数人のサラリーマンや学生と共にホームに降り立つ。まだ季節的にも夜は肌寒い。




明日香『手袋持ってくればよかったかもなぁ。』




息を吹きかけながら手を暖めていると急に首筋に温もりがやってきて、見てみれば見覚えのあるマフラー。




明日香『…ドンウン?』




小さな声で呟いて見ると"当たりっ"と後ろから抱きしめられた。




DW『結構遅かったね?』


明日香『残業だったからね。』


DW『疲れた?』


明日香『ドンウンの顔見たらなんか疲れがぶっ飛んだ!!』


DW『俺も!!』




なんていつもはしないようなバカップルみたいな会話をしてる。それだけなのになんだか楽しい。




DW『あまり人居ないからさ…』




と言って差し出された右手。嬉しくて握り返してみるとちょっと冷たい。




明日香『ドンウンいつからいたの?』


DW『ついさっきだよ?』


明日香『手が冷えてるじゃん。』


DW『あ〜、俺、実は冷え性なんだよね。』




そんなわかりやすい嘘をつかなくてもいいのに…でも冷えていた手も2人の熱でだんだん温かくなってきた。




明日香『嘘はだめだよ。』


DW『ん〜、明日香の家も行ったからかな?』




"けど電気ついてなかったから迎えに来ちゃったよ"と微笑む君。




仕事で疲れてるだろうに、私の家からは近くはない駅まで来てくれるなんて優しすぎる…




いつもいつも然り気無い優しさで包んでくれる…そんな君が本当に愛しい。




言葉では言うのはちょっと照れ臭い、この想いが伝わるように、繋いでいた手を少し強く握り直した。
















***お家に帰ろう***



お月様が照らしてくれている、仲良く手を繋いだ2つの影。






(晩ご飯はもう食べた?)
(ううん、まだ。)
(んじゃぁ、今日はドンウンが食べたいものにしよっか?)
(本当!?楽しみだな♪)






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