感情幸福論
□第3話
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「好き」
目の前の人物を見据える。
いやな汗が頬を伝う。
「えーっとね、高杉くん。俺、男なわけよ?」
「総悟がそーゆう世界もあるって言ってた」
高杉は今、銀八に告白中だった。
先刻の授業で銀八のことが好きなんだと
分かった高杉。
思わず大きな声で銀八のことが好きだと
言ってしまった高杉は正面からちゃんと
言おうと思ったのだ。
「絶対好きって言わせるからな!」
ビシッと人差し指を向けて高杉は
走り去ってしまった。
「どうしたらいいの、俺」とゆう銀八の声は
誰にも届かなかった。