感情幸福論
□最終話
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次の日、教室に行くと総悟と神威が
話しかけてきた。
「晋助、おめでとうごぜぇやす」
「やっと成就したネ」
「ありがとな。あ…そういえば神威、銀八のこと…その、」
口ごもる高杉に神威は高杉が何を言いたいか
察する。
「銀八先生を奪っちゃうかもーってやつでしょう?あれはただの挑発にしかすぎないヨ」
だって、と言いながら総悟をチラリと見た。
首を傾げる高杉は神威の次の行動に
目を見開いた。
頬に、ならなんとなく納得いくが、
神威は総悟の唇にチュッと軽くキスをした。
「ひっ、人前で何するんでィ!?」
顔を真っ赤にしながら神威を殴ろうとする
総悟の腕はあっさりかわされてしまった。
高杉は理解しようと頭をフル回転させる。
「高杉ってこーゆうところは疎いとゆうかバカとゆうか」
「だっ、誰がバカだ!数学91点だぞ!」
「いや、そーゆうことじゃなくて」
総悟は高杉の肩に手を置いて改まるように
高杉を見据えた。
「晋助、お前にずっと黙っていたことがあるんでィ」
「あのねー俺たち、付き合ってるんだ」
神威が総悟に抱きつきながらサラリと言う。
付き合ってる…付き合ってる…付き合っ…