短編集

□ハッピーVALENTINE
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高杉は万事屋の玄関の前で暫し
固まっていた。

緊張し過ぎて血の気が引き、さっきまで
真っ赤になってたのに今は青白かった。

何故か箱を凝視する。


「フッ…フフフ。おおおお俺がききっ、緊張なんてするわけねーよぉぉ?」


なんだかもう訳が分からない。

キャラが崩壊しかけたときだった。


「あれ、晋ちゃん?」


名前を呼ばれ現実にもどる。
声がしたほうを見れば目当ての人物が
コンビニの袋をぶら下げ突っ立っていた。

突然の本人登場に声にもならない
悲鳴をあげる高杉。


「晋ちゃん礼儀正しいからなぁー。いつもインターホン鳴らして待っててくれるもんな。そこはさすがお坊ちゃまとゆうか…」


一人でぺらぺら喋る銀時。
高杉は聞いてるどころじゃなかった。


「(どっどどどどーしよぉぉぉぉ!!咄嗟に懐に隠しちまった)」

「晋ちゃん?どしたの?」

「はっ、な…にが?」

「いや、なんか様子がおかしいっつーか」


さすが元白夜叉。勘がいいな。
なんて軽く現実逃避をする。

どうしようか。
頭にはその言葉しか浮かばない。



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