バカップル30題

□11.雨宿り
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ある日の帰り道。
「うわぁっ!今日雨なんて聞いてないぞ!」
天気予報は、丸一日快晴だって言ってたのに…
「帰り道途中で土砂降りなんてツいてないな」
全くもってツいてないなと思った。
ふと、あることを思い出した。
「…あ、河川敷!あそこなら橋があるから雨宿りできる!」
俺は試合の時の如き速さで橋の下へ向かった。

やっとの事でそこへ着くと、先客がいた。
しかも、大好きな人だった。
「あ、円堂!」
円堂も此方に気づき、「おーい!!」と返事をしてくれた。
「お前も傘、忘れたのか?」
「あー、あはははは」
円堂は苦笑いで誤魔化した。
その後、サッカーやら授業やら、色んな話をした。
しかし、雨は一向に降り止む気配がない。
俺は通り雨だと思っていたのだが、待てば待つほど雨は強くなる一方だった。
「んー…、雨止まないな…。」
円堂はふてぶてしく呟くと、こっちを見て「でも」とニカっと笑った。
「風丸と2人っきりで話せるから、ある意味ラッキーだと思ってるぜ!」
「ー…っ!」
「あー、風丸可愛い!」
「ばか…っておい!抱きつくなよーっ!」
「風丸あったかーい!」
「全く………。…あっ、雨少し弱まってきたみたいだな。」
西の空が明るくなってきたということは、もうすぐ止むのだろう。
「ホントだ!」
やがて雨は止み、日が差してきたそのとき、七色の橋が見えた。
「「うわぁっ」」
俺と円堂は、幼い子供のように歓声をあげた。
「風丸、橋登ろうぜ!」
「ああっ!」
俺たちは、二人で橋の上へ、七色の橋が見える場所へと向かった。
「綺麗だな!!」
「ああ!!」
最初は不運だと思っていた雨が、幸運に思えてきた。
「今日は本当にラッキーだ!風丸と2人っきりで話せて、こんなに綺麗な虹を風丸と2人で見られてさ!」
「俺も、ラッキーだと思う。」
ああ、と円堂は言うと、手を握ってきた。
虹に向かって手を繋いでると、永遠にこうしていたい気分になれた。

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バレンタイン書けや俺ぇぇっ!!

そして昨日の更新ストップ申し訳なかったです!

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