バカップル30題

□13.お昼寝
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ある日の昼休み。
一人空を見ながら屋上で寝ころんでいた俺にふいに眠気が襲ってきた。
普段の練習の疲れだろうか。
「…眠い…」
基本的に飯は早めに食べられる俺には、5限目の予鈴までまだまだ余裕があった。
俺は、一眠りし始めたのだった…



…………
………き……きろ…

夢の中、誰かの声が聞こえてきた。

……霧野…かげ…きろ……

俺の名前を呼んでいるらしかった。
誰だろうか。

「霧野!いい加減起きろっ!」
「ふわっ!!!?」
名を呼んでいたのは、とても大切な幼なじみ、神童であった。
「ふわっ!!!?じゃないぞ…。」
神童は苦笑すると、隣に寝転んだ。
「5限目まだ始まってないのか?」
「まだまだ15分もあるから大丈夫だ。…で、霧野はなんでまたこんな所に寝ころんでたんだ?」
「いやー…、昼飯早めに食べ終わってさ。特にすることもなかったから、屋上に行こうと思って。神童は?」
「俺は、霧野を探し回って辿り着いたんだ。」
「なんで俺を探したんだ?」
すると神童は、深くため息を吐くと、頬をほんのり紅く染めながら、「一人じゃ寂しいから」と言った。
…めちゃ可愛い。
こう見えても、俺達はただの幼なじみではない。恋人同士なのだ。
狩屋には、「うわー先輩ホモなんすかwwマジワロスwww」とか何とか言われたが、気にしないことにしていた。

「俺も寝て良いか?」
一人想像に浸っていると、神童が話しかけてきた。
「いいぞ。ただし、間に合う範囲でな」
俺も正直いってまだ眠たかったので、自分も寝る気満々でそう言い終わるころには、神童はもう寝ていた。
よほど疲れていたとみえる。
俺は眠っている神童の唇にキスすると、俺も静かに眠りに落ちた。


俺達を醒ましたのは6限開始のチャイムで、その日の放課後はみっちりお説教だった。
神童は軽く泣いていたが、俺はそんなことよりも、神童と二人きりだったお昼寝タイムと、その時にみた夢が大切だった。


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おそらくテスト前最後になるであろうまともな更新である。
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