バカップル30題

□14.筆跡
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「風丸って字綺麗だよなー」
「お前が汚なすぎるんだろ?」
こんな会話を交わしている俺らで、書いてるものは、単なる作文。
明日提出にも関わらず一文字も書いていないという円堂を助けるために、風丸が付き合っていた。
しかしまあ彼らにとってはいつもの光景であるのだが。
「管理人と国語のテストが同点だった男子は字がすごく汚いらしいぞ。」
「裏事情はいいから早く書けよ…」
円堂はシャーペンでペン回しをしている。
風丸のようにずっと一緒にいる人じゃなくても、やる気0なのはすぐに解った。
「風丸書いてよ!」
「字が余りに違いすぎるから却下。」
「えー、あんま変わんないよ?」
「どこがだ。お前…明らかに爺さんの遺伝強すぎだろ。」
「誉めてる?貶してる?」
「両方。」
「ひどい。」
円堂はその後も何かブツブツ呟いていたが、風丸が無視を決め込んでいると、いい加減作文をする気になったらしく、半分くらいまで終わっていた。
「風丸ー、半分終わったしサッカーやろうぜ!」
「…」
「あり?…あっ…ふふ。」
見ると風丸はスヤスヤと寝息をたてていた。
穏やかな呼吸に合わせ、長い睫がゆっくりと揺れる。
「…かわいい。」
円堂はそう呟くと、静かに風丸の額に口づけた。
ずっとこんな平和が続けばいいのに、と円堂は心の底から思った。
しかしそんなのはありえないわけで…
離す途中で風丸がパチっと目を覚ましたのだ。
風丸は目を丸くして驚くと、すぐに頬を赤らめた。
「おはよ、風丸。」
「ばか!…で、終わったか?作文。」
風丸は照れ隠しか、すぐに話題を変えようとした。
円堂はそんな彼をほんとに愛しいと思った。あー、可愛いな、こいつ。
「半分くらいは。」
「あと半分、早くやらないと門限の6時過ぎるんだけど。」
「泊まれば?どーせ向かいなんだし。」
「親に許可とんなきゃマズいだろ。んなことより、あと30分で半分終わらすぞ。」
「はーい。」
円堂はまたシャーペン片手に原稿用紙に向かうのであった。

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久しぶりのがコレとか死にたい\(^q^)/
まあ円風可愛いよね、って話。
ちなみに私と同点の奴は例の白竜の奴ですw
友人がそいつをストレス発散に使ってるから情報手に入りやすいんだw
因みに実話←

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