Dream薄桜鬼
□花見
1ページ/7ページ
――桜の花びらが舞う季節
「おー、平助ぇ」
「なんだよ、佐之さん幻覚でもみたか?」
「ちげぇわ!!」
非番だった俺らが島原でどんちゃん騒ぎした帰り、辺り一面暗闇で月光が道を照らしていた。
不意に佐之さんが上を向き俺を呼びとめた。
「桜が舞ってるぞ…」
「あ…ホントだ」
佐之さんはニヤリと笑った。
「酒が合いそうだな」
「酒!イイねぇ!! そうだ、屯所のヤツらと花見をしようよ!!」
言った直後、突然笑われた。
「何なんだよー!いいじゃんか」
「その言葉を待っていたのさ!!」
はめられた。これを狙っていたのかよ。
静かな夜に佐之さんの笑い声が響いた。