無双過去夢

□碧眼メシア 壱
1ページ/6ページ

ある月の輝く夜、傷ついた猫を拾った。
その猫は怖がりもせずあまりに無邪気に、我になついた―――――。























『碧眼メシア』

































まだ世から戦が無くなったわけではなく、乱世はまだ続いている。
とは言っても特別大きな戦が起こっているわけではなく、小規模な争いが各地で起きている。………いずれ、大きな戦に発展するだろう戦が。






今日の夜も城の近くで争いがあった。
どうやら、敵の忍が小田原まで偵察に来ていたようだ。






「………誰の差し金だ?」


片手で首を掴んで力任せに敵の忍の体を浮かせ、薄笑いをうかべながら、もがき苦しむ様を見る。

辺り一面には他の忍の息絶えた死体がいくつも転がっている。



「貴、様に……言うぐらいなら、自ら死を選ぶ………っ!」


「クク、そうか…。ならば…………失せろ」


言うと同時にギリッと首を締め上げると、その忍は低い唸り声を上げてこの世を去った。










.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ