無双過去夢
□我慢なんて
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「分かったから、もう飲んじゃダメだってば!」
「だって、幸村様がぁ〜〜〜!」
『我慢なんて』
夜、ねねの部屋でねねが声をかける先には酔い潰れた葵がいた。
たまには、とねねが用意した酒を葵は飲み干し、愚痴を吐いている。
「ゆ、幸村様は私なんかどうでもいいんですよぉ〜〜」
「それ以上飲んだら明日が大変だよっ!!」
葵は涙目になりながら残った酒に手を伸ばした。
その瞬間、ねねが酒瓶をとりあげた。
「おねね様ぁ〜〜〜もう少しだけですから〜〜〜っく!」
「そう言ってどれだけ飲んだと思ってるの!!」
葵は今にも泣き出しそうで、ねねでも手がつけられなくなっている。
「愚痴ならいくらでも聞くから、お酒はもう飲んじゃダメよ!分かった!?」
「う〜〜〜…」
ねねがそう言っても、葵の目はまだ酒瓶を見ていた。
「で!幸村がどうしたんだって?」
さっきから葵は幸村様が〜と言うだけで、それ以降の内容を言っていなかった。
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