OROCHI2夢

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「ん……………」





ふと目が覚めると、視界は少し薄暗かった。

体を動かそうとすると、腰のあたりに何か乗っている気がして、体にかかっている布をめくりつつ、少し首をひねって『それ』を見た。






「………へ?」






『それ』は、腕。

しかも酒呑様の。







「……ひぇぇえええええええ!?」





よくよく見ると、私は酒呑様に抱き締められた状態で眠っていた。


なぜこんな状態になったのか私の脳は把握できなくて、奇声を上げてしまった。










「………葵……?どうした…………」




奇声を上げたせいで酒呑様が目を覚ました。








「えっ、あっ、起こしてしまってすみませ………っじゃなくて!!な、なんで…………酒呑様と、寝て…………!?」





物凄く恥ずかしくて、私は布で顔を半分ほど隠しつつ尋ねた。






「昨夜、酔って寝てしまっただろう。部屋に運んだのだが、私も眠くなってな………」





そのまま寝てしまったようだな、と、眠そうに頭を掻きながら酒呑様は答えた。


そう言われれば今手元にある布も私が昨夜酒呑様を見つけた時に背に掛けた布だ。
そしてここは私の部屋。





しかし密着して寝ていたと思うと凄く、物凄く恥ずかしい。というか照れてしまうというか。










「葵?顔が赤い。やはり、あまり外にいるべきではなかったか……?」





不意に酒呑様の手が頬に触れ、驚いた。
酒呑様は申し訳なさそうに、心配そうに私を見つめている。






「ちがっ、違いますっ!体調は、大丈夫ですから……その………っ」




今はあまり酒呑様のそばにいると妙に照れてしまう。
アワアワしている私を見て、酒呑様は小さく首をかしげた。












今朝の目覚めは驚いたが、何だかんだで幸せなものだった。




















ほんとにおわり。


ぎゅーと抱き締められてたから目が覚めた時薄暗かったわけで。


すでに酒呑は夢主の事がだいぶ好きみたいです。
酒呑は別に恥ずかしいとか思ってない。ただ夢主を抱き締めてると心地良い。



………酒呑……ある意味、天然タラシか………!?


という結論に至った。




ここまで読んでくださり、ありがとうございました!

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