拍手文
□ポーカーフェイスの仮面
1ページ/8ページ
『ポーカーフェイスの仮面』
「――――――三成様!」
この度の戦は大勝だった。
しかし敵方は最後の切り札としていた奇襲部隊を使い、軍を率いて城へ戻っていく三成様の元を襲った。
奇襲部隊の人数は少なかったが、的確に三成様だけを狙ったということで、大事には至らなかったものの、三成様は体に何ヵ所か傷を付けた状態で城へ戻ってきた。
「その場で手当てされればよかったのに」
「それほどの傷でもない」
それに、あのまま同じ場所に留まれば他の部隊がいた場合さらに危険になる、と、手当ての準備をしている私の横で三成様は続けた。
「深い傷じゃないからよかったものの…………」
「そんなヘマはしない」
三成様らしい言葉だと、少し笑みを漏らしながら着々と手当てを進めていると、胸元にも傷があることに気付いた。
「………少し、失礼します」
そう言って三成様の着物を肌蹴させ、胸元を露にする。
「………………///」
適度に引き締まったその肉体を見て思わず、赤面してしまう。
「どうした?そんなに赤くならなくとも、俺の裸など見慣れているだろう」
「そッ、そんなんじゃありません!///」
不敵な笑みを浮かべて囁かれ、さらに赤くなってしまう。
三成様の言葉には否定したが、照れているのが事実である。
.