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□反則的な魅力を振りまく
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『反則的な魅力を振りまく』


















――――――今思えば昨夜から。

身体全体が重く感じ、思考回路はぼんやりしていた。

早く眠りにつきたかったというのに身体の怠さに気を取られ、なかなか眠れずに最終的にしばらく布団から出てしまったのがいけなかったのか。更に体調を悪くするだけだった。








朝、いつもよりいくらか遅く目が覚めると、頭がくらくらした。

起きようとすると、頭痛。

それと多少の吐き気。



ひどく汗をかいていて、寝ていても頭がぼーっとする。











―――――完全に、風邪をひいた。










いつぶりだろうか、こんなにしっかりと風邪をひいたのは。







昨日、隣国から帰ってくる元親様をずっと外で待っていたのが原因だろう。少し肌寒いと思ってはいたが、まさかこうなるとは予測していなかった。

夜にかけて体調は悪くなる一方で、今朝に至る。


元親様は重臣の方達と軍議を開き、それが長引いたせいで私は先に一人で寝る事になったが、今回ばかりはそれでよかったと思う。

元親様にうつすわけにはいかない。











―――――しかしどうしたものか。




いまだに布団に入ったまま、天井を見上げている私はぼんやりしている思考回路の中でこれからどうするかを考えた。


どのみち自分から起きない限りはいずれ侍女か誰かが様子を見に来るだろう。

元親様はおそらく、軍議の続きで白熱した討論を繰り広げているのだと思う。





できれば元親様には知られたくない。

余計な迷惑は、かけたくないから。






そう考えると同時に私は無理矢理身体を起こし、おぼつかない足取りで部屋を出て仲の良い侍女に風邪をひいたのでしばらく寝ている、と伝えた後、元親様には言わないようにと念入りに口止めしておいた。




そして部屋に戻り、簡単に着物を着替えてもう一度布団に潜り込むといつの間にか私は眠りについていた。















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