Dream!

□いらない言葉
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「このくらいの我が儘、聞いてくださってもいいでしょう?」


ふと楽進に顔を近づけて、ふて腐れたような表情で囁く。するとすぐに体を離して、何も言わない楽進をよそに葵は立ち上がった。



「私の気持ちなんて分かってくださらないのなら、好きになさってください。楽進様は無茶をするのがお好きですから」



嫌味に聞こえる言葉を吐き出した葵は不機嫌な雰囲気をこれでもかというほど出している。


「葵殿……!」


「その代わりその時は楽進様の事、大嫌いになります」



口を開いた楽進の声にかぶせるように言葉を吐いて、葵はプイ、とそっぽを向いて楽進のもとから離れて行こうとした、が。


「待ってください、葵殿…っ」



傷が痛むのも気にせずに勢い良く立ち上がると、楽進は葵との空間を埋めるようにその距離を詰める。



「私は……私は、前へ出る事だけが取り柄の男だと、ずっと思っていました」



「なら、勝手にすればいいじゃないですか…私の我が儘も、聞いてくださらないなら…」



背を向け、不満そうに頬を膨らませる葵を見て、楽進は正面に回ると葵の肩をぐっと掴んだ。



「私は!葵殿に嫌われたくありません…!貴女を想う事すら満足にできなくなってしまう……」


「なら…」


「……えぇ。嬉しい、のです」



急に泣きそうな表情を浮かべ、楽進は葵の肩から手を離して、変わりに額をこつん、と肩に乗せる。



「貴女が、そう思ってくださる事が、嬉しい……!必要とされている事、身を案じていただける事がこんなにも嬉しいとは、知りませんでした」


「では、捨て駒だなんて言わず、生きてください。そして、私をたくさん愛してください。私も…愛させてください、楽進様」



今まで棘があるような言い方をしていた葵の口調が、いつもの穏やかなものに変わった。
と同時に、楽進が葵の体を強く抱きしめる。




「葵殿……っ!それが貴女の願いなら、私は…この身が果てるほど葵殿を愛し続けます!」


「身が果てたら意味が無いじゃないですか!楽進様はどうしてそう極端な……ッ、んッ」



事ばかり言うんですか、と続けようとした所で、葵の口は楽進のそれによって塞がれてしまった。



「貴女に愛を捧げるだけでいいと言ったのに、欲が出てしまいます。どうか、私の愛を受け取ってください……!」


「……っ楽進様?えっ…えっ!?」


唇と唇が離れていくと、楽進はすぐに葵の首筋に口付けた。紅い痕を残す。



「ちょっ……!楽進様っ!な、なんでこんな展開に…!」


「愛してくださいと言ったのは葵殿ですから」


「…………楽進様って、案外すぐに発情しますよね」



嫌じゃないけど、と心の中で呟いて微笑んだ。











いらない




誰でもない貴方の口から

そんな言葉、聞きたくないの


貴方がいない世界なんて考えられない、私は












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はい、将星モードで惇兄との会話とか、劣勢の状態での戦闘スタートの時とかに実際楽進が自分の事を捨て駒っていっててまさにこの感情になったので…

楽進ったらばか!楽進が捨て駒になったらもれなくわたしが悲しむ!ばか!

楽進らしいんですけどね〜でもやっぱり周りのためにも自分を大切にしてほしいな〜みたいな!

そんなお話でした!

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