拍手文2

□真実は、君への愛
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要するに、今日は三成様に突っかかっても相手にされなかったらしい。
というよりも三成様はその時点ですでにイライラしていて、近寄り難い雰囲気があったらしい。















という事は、機嫌が悪かった理由はケンカじゃないのか……と思いながら、自室へ繋がる曲がり角まで来たので正則様に失礼しますと告げ、部屋へ向かった。





























―――――――――――








翌日。







裏庭の掃き掃除をしていると、鍛練場から物音が聞こえた。


まだ朝早いのに誰が、と思い、覗きに行くと、鍛練場には清正様がいた。
















「朝早くから、すごいですね」







ほうきを持ったまま、私は少し背伸びをして垣根から顔を出し、清正様に声をかけた。












「おぅ。時間がある時は、少しでも鍛えとかないとな」





そうじゃないと鈍ってくるからな、と付け加えて、清正様は手で汗を拭った。














「手拭いか何か、持ってきましょうか?」




汗を拭う布を持っていないようなので、私はそう尋ねた。






「あぁ、頼む。朝だからあまり汗はかかないだろうと思ってたが、油断してた」



「すぐに持ってきます!」








ほうきを垣根に立て掛け、私はすぐに手拭いを取りに向かった。

































手拭いを持って慌ただしく鍛練場に戻ると、いつの間にか多くの人が集まり、練兵所のようになっていた。











「清正様ー」


「おぅ、ありがとな」




私の声に気付いた清正様がこちらに来て、手拭いを受け取った。


すると、









「いやー、清正殿も隅に置けませんなー」





近くで槍の練習をしていた、まだ若い男の人が笑いながらそんな事を言った。












「ばっ……!そんなんじゃない!馬鹿な事言うなよ」





清正様が慌てながら言うと、その男の人をはじめ、周りにいた人達が笑いだした。


「あの清正殿が慌てていらっしゃる」だの「顔が赤いのでは?」
だの、いろいろからかわれて清正様はさらに慌て、私もついつい笑ってしまった。





















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