拍手文2

□伝わるのは温もりと、
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今月はOROCHI2の酒呑童子夢です。小ネタとして書いていた物なので特に深い内容は…ない!そして短いです。
管理人の自己満足です。それでもいい方はどうぞ!


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辺りは暗闇に包まれ、話し声や物音も聞こえなくなった時間帯。
書庫で目当ての本を探し、自室に戻ろうとする私の後ろで、聞き慣れた低い声が私を呼んだ。








「酒呑様」



振り向くとそこには、予想通りの人が立っていた。




「太公望から預かった」


「太公望様から…?あ、この本……!ありがとうございます!」




おもむろに差し出されたのは、以前私が読んでみたいと太公望様に話していた本。
明日太公望様にもお礼を言わなきゃ、と思いながらその本を受け取った。










「………ん?」



本の表紙に視線を落とした時、視界の上から下へ、何か小さな粒のような物が落ちていき、私はそちらに目線を動かした。


粒のような「何か」が落ちた先は酒呑様の着物で、ぽつりと濡れているではないか。








「あ、酒呑様ったらまた!」




ばっと顔を上げて酒呑様を見ると、予想通り、その赤い髪が濡れているではないか。
私の視界に映ったのは酒呑様の髪から落ちた水滴だった。





「髪はちゃんと乾かしてくださいっていつも言ってるのに!」


「放っておけば勝手に乾くだろう」



そう、酒呑様は入浴して髪が濡れてもその後ちゃんと乾かそうとしない。
というかそういった事は自然に任せるという考えのようで、朝起きた時に寝癖がついていても気にしない人なのだ。














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