拍手文2

□四月馬鹿
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今月は酒呑童子夢です。
エイプリルフールネタ。
短くて駄文です……!



――――――――――

























「酒呑様!またお酒飲んでそのまま寝てたでしょう!ちゃんと部屋で温かくして寝てくださいって言ってるのに!」








―――――青空に白い雲が映える、清々しい朝。

ボサボサの頭を掻きながら部屋から出てきた酒呑様に、私はそう怒鳴った。

昨夜の宴の後、眠気に勝てなかったのか廊下で寝てしまっていた酒呑様を、司馬昭様や伏犠様が寝所まで連れていってくれたのだ。











「髪だっていつもちゃんと乾かさないし………そんな酒呑様は嫌いです!!」





二日酔いなのか、少し気怠そうにしている酒呑様に対して、私はさらにそう吐き捨てて酒呑様のもとから立ち去った――――――。

































―――――――――――






「酒呑様ったらほんとに……」


「昨日も酔って廊下で寝てたって聞いたわ」








酒呑様に怒鳴った後、書庫へ向かうとそこには元姫がいた。

お互いの相手の事もよく知っているので、元姫とはいろいろ話せる仲だ。











「だから、嫌いだって言った」


「…面と向かって?」








書庫を出て、私達は庭を一望できる縁側でお茶を飲みながら話している。


私の話を聞いていた元姫が、心配そうな表情になった。







「うん、でも本当に嫌いなわけじゃない。ほら、今日は嘘を言ってもいい日でしょ?だから、今日くらいガツンと言おうと思って」




元姫とは対照的に、私は笑って返事をする。






「こっちはいつも心配してるのに、酒呑様は分かってくれないというか本気にしてくれないというか………」


「結局は惚気なのね」



くす、と笑う声が聞こえて元姫を見ると、さっきまでの表情とは違い、楽しそうに笑っている。






「そういうわけじゃ…………」


「でも、酒呑殿は本気にしてるかもしれないじゃない。嫌われた、って」




惚気に聞こえたかな、と少し恥ずかしくなってうつむくと元姫が不意にそう言った。








「…………そう、かな……大丈夫だと思うけど……。司馬昭様に今日は嘘を言ってもいい日だって、教えてもらってるんじゃないかな」


「……ごめんなさい、子上殿ったらいつも変な事吹き込んで………」





脳内に酒呑様や司馬昭様の姿を浮かべて微笑んでいると、少し弱々しい声で元姫がつぶやいた。
















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