無双過去夢

□Anything else,
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「左近!!」


葵の姿がなくなって四日目。
一人では何の手がかりも掴めなかった俺は左近の元へ来ていた。



「何ですか、殿?」

「葵は何処へ行った?」


怒鳴る俺に重大な事だと思ったのか、左近は筆を持ったまま俺の元へ近付いた。


「葵?葵なら戦に行ってるんじゃないんですか?」


「…………何だと?」


左近は当たり前の様に行ったが、その返事は俺にとってあまりに予想外のものだった。


「えぇ。まぁ、戦って言っても医者の助手としておねね様と一緒に駆り出されたみたいでしたけど?」


医者の助手………。
確かに葵は傷の手当てや応急処置など、それなりの事は全て出来る。
…が、なぜそれを俺に言わない?

「殿、知らなかったんですか?」


「………何故言わなかった?」


「何故って言われましても、殿は絶対知ってると思ってましたから。」


「…………っ」

左近がそう考えるのも当たり前だ。葵と一番共にいるのは俺。
なのに、その俺が知らなかった。


「大丈夫ですよ。おねね様もいるんですし、この戦には兼続殿と幸村殿も出てるんですから。」










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