無双過去夢

□我慢なんて
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仕方なくねねが葵の前に座って話を聞くと、葵はうまく呂律の回らない口調で話し出した。
















「つまり幸村は、半年絶っても葵に手を出さない、ということね?」




ねねが葵から聞いた事を短く要約して言うと、葵は首を大きく縦に振った。



「キスもしないってのはちょっと変だねぇ……。」


「やっぱり、私には魅力がないから……っく!嫌いっ嫌いになって………!」


「わーーー!泣いちゃダメ!葵は可愛いし、それに優しいから魅力がないなんてこと無いわよ!!幸村にも何か考えがあるのよ、きっと!」


「でもっ…でも〜〜〜…」


遂に泣き出してしまった葵をなんとか泣き止ませようとねねは手を握ってそう言ったが、葵は泣き止む気配がない。





(こーなったら手に負えないわ。本人の所に直接連れて行くしかないわね!)


「葵、いっそ本人に聞けばいいのよ!」



「っく………え?」


ねねはそう言うと葵の手を握ったまま立ち上がり、幸村の部屋へ向かった。







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