Undaily!

□第1話
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――――――くらり、








目眩のせいで、視界が揺れた。





いくら好きな人達でも、いきなりゲームの世界からこんにちはされては、どうすればいいか皆目見当もつかない。

このまま私も倒れて、目が覚めたらいつもの日常、だったらいいな、なんて淡い期待を抱いて倒れようとした時。















「―――――――貴様、何者だ」









聞き覚えのある声が響いて、目眩から覚醒した。










「何者だと聞いている。答えろ」






一気に冴え渡った視界に飛び込んできたのは、もふもふ…いえ、三成と、彼の武器である鉄扇が私の喉元に突き立てられているという、あまりにも非日常的な光景。








「………………ぇ、あ」







怖…………くはないのだが(だっていまだに状況がいまいち把握できていない)、何を言えばいいのか分からない。


とりあえず、三成の目つきは完全に敵と対峙している時のものだ。眼光が鋭すぎる。









「ここは何処だ?何のために俺達をこんな所に連れてきた?」





三成の横で、むくりと起き上がった清正が私を見る。その手には片鎌槍が握られています。私が何か怪しい動きをしようものならすぐに斬り捨てるということですか、はい。










「………私、は、何もしてません」




言葉が上手く出てこない。

とりあえず両手を開いて顔の高さまで上げ、お手上げのポーズを取る。





「待て三成、清正。よく見ればまだ若いおなごではないか」





全員が起き上がった所で、兼続が救いの一言。しかし右手の傍にはきっちり剣がセットされています。危なっかしいことこの上ない。





「しかし妙な着物だな」





私の格好を見て、元親が言う。あなたのその格好も、現代でもなかなか凄いですよ、と思っても絶対に口には出せない。







「女だろうが何だろうが関係ない。我らに何をした!?」








また三成がキツく言いました。








「――――ッだから、私は何もしてません!あなた達が勝手に人の家に侵入してたんです!ここは私の家!怒る権利は私にあるんです!」






私が何も言えないままでは埒が明かないので、意を決して叫んでみた。







「貴様の家じゃと?」



ソファーから身体を起こした政宗が言う。


三成や清正も政宗と同じように、私の発言を怪しんでいる。







「奇妙な家ですね。こんな屋敷、見たことがありませぬ」







ゆ、幸村!あなたは飲み込みが早い!でも物騒だから槍は床に置こうよ!!








「誰が何と言おうと私の家です!あと、私はあなた方を攻撃したいわけではありませから!第一、武器なんて何も持ってませんよ!分かるでしょう!?」





ちなみに私はいまだにお手上げのポーズです。三成が鉄扇を下ろしてくれないのです。


(ジーパンにTシャツという服装の中に武器を隠せてもせいぜい包丁ぐらいだろうよ!それで君たちのような本物の鎧兜を纏った連中を攻撃したって無駄だろうよ!)




というツッコミが脳内を駆け巡る。








「……………………………ふん」






しばらく、全員が私の格好を凝視し、三成がしぶしぶ納得したように息を吐くと、ようやく鉄扇を喉元から下ろしてくれた。しかしまだその鉄扇を離そうとはしない。当の私は長い沈黙の間、痛いくらいの視線を浴びて息が詰まりそうになった。









「で?ここは何処なんだよ」




清正サン、その質問には答えたはずなんですが………。







「だから、私の家………です」




ようやく腕を下ろして、ほっと一息。







「こんな奇妙な空間、家などではなかろう」




政宗はまだ信じていないが……まぁ仕方ないのだろう。彼らからすれば、この家はさぞか奇抜に見えるはずだ。








「そ、それより」



辺りをキョロキョロと見渡し6人に向かって、思い切って口を開く。













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