Undaily!
□第4話
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「さて、ではまずこの世界の事を簡単に説明します。質問は後で受け付けるので、とりあえず私の言う事をきちんと聞いて下さい」
とりあえず一旦落ち着いた段階で、皆にはリビングの机に向かってソファーやら床やらに座ってもらい、説明会を開始する事にした。
ちなみに、あまりに動き辛そうなので鎧やその他諸々は脱いでもらい、6人は比較的ラフな格好になった。とりあえず土足だった事には悲鳴が出た。
その時、「あ、服どうにかしないと」と思ったが、とりあえず重要な事は先に説明しておいた方がいい、と思い、後回しにしてしまった。
「え〜〜…と、まず……」
何から話せばいいのかよく分からなかったが、床に置いてある皆の武器を見てはっとした。
「一番重要な事!この世界、というかこの時代では、人を殺めるという行為は犯罪、罪になります」
全員がぴくりと反応した。
「故意に怪我を負わせただけでも罪になり、罰を課せられるので注意して下さい。あ、というよりもまず、この時代に戦はありません。…………正式に言えば無いことも無いんですが……ここ日の本では戦はありません」
そう告げると、誰の声だか聞き取れなかったが、なっ、と驚いた様子の声が聞こえた。
「泰平の世、というやつですかね。とにかく人を殺したり傷つけたりしてはいけないです。そして、人を殺すための道具・武器―――――皆さんが持ってらっしゃる剣やら槍やらは持っているだけで銃刀法違反という罪になります。この世界には法律がたくさんあって、その法律に反する事をすると捕まってしまうわけです」
法律という物はたくさんあって一気に説明できるわけがないのでその都度説明します、と続けると早速質問が飛んできた。
「本当に、泰平の世なのか」
清正が、真剣な目付きで尋ねた。
「はい。戦は、ありません。日の本は一つになっているから、領土で争う必要もないんです」
「そう、なのか…………」
ついでに、今は『日の本』ではなく『日本』と表現するんだと、伝えておく。
「というわけで、危なっかしいので武器は後で没収します。押し入れにでも入れます。あと、私の格好を見て散々変だ変だと言いましたが、この時代では皆さんの格好の方が変です。戦が無いので鎧を着る必要はありません。鎧も片付けます。後でこの時代の服を用意しますから、慣れてくださいね」
皆、いまいち信じられない、といった感じだったが、改めて私の格好を見て、だからそんな格好なのかと、何となく納得した感じだった。
「あとは…………………って、ぁ、あぁぁ!!」
次は何について説明しようか、と悩んでいる時、ふと時計が目に入った。
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