Undaily!

□第10話
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「じゃ、ちょっと三成の援護に行ってくるよ」




落ち着いた所で、私は5人にそう言ってからお風呂の中の三成に声をかける。







「というわけで三成、入るよーというか入ったよー」




脱衣所の扉には鍵が無いのですぐに入れる。




「なッ、少しは躊躇ってからにしろ!」


お風呂と脱衣所を仕切る半透明なドアの向こうで三成が慌てている。腰にタオルでも巻いてるのかな。





「躊躇うもなにも…こっちは服着てるわけだし。もう大丈夫?」





扉の前で待ってると、中で三成が小さく「あぁ」と言ったのが聞こえた。






「では、失礼しま〜す………」



自分ちのお風呂に入るのに失礼しますと言う必要など無いが、一応。


中では、腰にタオルを巻いた三成がお風呂用の椅子に座っている。

引き締まった体に、濡れた髪。思わず赤面してしまったじゃないか。

………シャワーの水の出し方は大丈夫だったようだ。







(……………三成って、見た目よりも筋肉質………なんだよね)



まぁ、三成達の世界なら仕方ない、重々しい鎧兜を付けて戦っているんだから。

でも三成は確かゲーム内で鎧兜を付けた秀吉さんを片手で持ち上げていた………ような……(2のムービー参照)







「………早くしろ」


「えっ、あっ、ゴメンナサイ」




いろいろ考えていたら怒られてしまった。












「まず、これがさっき説明した髪用洗剤その1。シャンプーって言うんだけど………これをこのくらい手に取って、髪を洗うんだよ。今日だけ私がやってみるね」



素直に頷いてくれたので、シャンプーを少し泡立ててから、三成の濡れた髪につけて洗う。







「髪が絡まって痛かったり、かゆい所とかあったら言ってねー」


「…………あぁ」





三成の細く赤茶の髪はすごく綺麗で、絶対コンディショナーが必要だ。










「…ね、三成」


「……………何だ」


「…………………怒らないでよ?」


「…怒る可能性のある事を言おうとしているのか」


「えっとね…………照れてる?」「うるさい。黙れ」





おっと、とんでもない暴言が飛び出しましたよ。





「やっぱ怒ったし!そこまで言わなくてもいいのに!ひどっ!」


「………怒らないとは言っていない。お前がふざけた事を言うからだ」


「ふざけてないのにー」




とはいえ、この空気は嫌いじゃない。小さく笑うと、三成は「ふん」、と言っていた







「三成、結局さっきの物音なんだったの?どっかぶつけたりしてない?」


「………何でもないと言っただろう」





目を瞑ってもらってシャンプーを流し、コンディショナーをつけながら尋ねる。



「何でもない音じゃなかったよ。シャワーにびっくりした?」


「…………………温度が高かっただけだ」




あ、やっぱそうだったんだ。
どうやら、さっき説明した時に誰かが温度のやつをいじったみたいで、シャワーのお湯が熱くてびっくりしてそこら辺に脚をぶつけたらしい。ついでにシャンプーボトルとかが落ちたんだろうな、きっと。




「火傷とかしてない?ぶつけたトコは?」


「………………そんなたいそうな事にはなっていない」


「そ?ならいいけど」






気をつけてね、と言うとまた小さく「ふん」、と言っていた。三成らしい。

コンディショナーをつけ終わり、なじませる間に身体を洗う事にした。










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