Undaily!

□第11話
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続いてアップルジュースも飲んでもらった。

結果はほぼ同じ、やはり清正はあまり甘い物好きではないらしい。

逆に、政宗は好きなようだ。なんか可愛い。あれ?政宗は全てにおいて可愛いぞ?

元親もあまり甘い物は得意ではないらしいが、どちらかと言うとオレンジジュースの方がいいと言っていた。

さすが柑橘類の国、四国出身だけある。








「他にもいろいろ飲み物あるから、また用意するね」




炭酸やコーヒーはハードル高いだろうか。しかし近いうちにチャレンジしてもらおう。
甘い物苦手なら、元親や清正はコーヒー大丈夫かもしれない。







「嫌いな食べ物もあったらどんどん言ってよ」




6人それぞれの、嫌い、あるいは苦手な食べ物・飲み物のリストでも作ろう。
そしてあわよくば克服させてやろうじゃないか。と考えたりしている。

皆、基本的に何でも食べそうだが、現代の食材だと食べた事の無い物が大多数だろうから心配だ。
刺身とかの生魚系は厳しいかもしれないし、洋食も好みが分かれる…………なんて考えながら、とりあえず好き嫌いリストはまた後ににて、明日の買い物リストの続きに取りかかった。















「――――――葵、あの箱のような乗り物には誰でも乗れるのか?」


「へ?箱?」




ニュースを見ている皆の会話をBGMに、買い物リストにいろいろと必要な物を書き出していると、政宗に尋ねられた。







「箱のような乗り物って何…………あぁ、車の事か」



何かと思って政宗を見ると、テレビに映る車を指差した。






「誰でもってわけじゃ無いんだけど、決まった年齢以上で、免許証ってやつを持ってる人だけが運転できるの。免許証っていうのは運転してもいいよって許可された人だけが持てるから、これを持ってなかったら罪になるんだよね」



もちろん私は持ってるよ、と念のため付け加えて、さらに説明を続ける。
いつの間にか全員がこっちを見ている。緊張するからやめてほしい。




「あ、でも運転せずに乗るだけなら誰でも乗れるよ」


「そ、そうなのか…………」




小さい子どもからお年寄りまで、誰でもね、と言うと政宗が少し反応を示した。
政宗、何かウズウズしてる?







「………政宗、乗ってみたいの?」


「なッ!そ、そういう事じゃ…………ない…が……」






あ、この反応は完全に興味津々だな。分かりやすいよ、政宗。

そういやここに来て初めて外の景色を見た時、政宗は車をじっと見てたからなぁ。
あの時から気になってたのかな。








「じゃあ、明日買い物行くし、乗せてあげるよ」


「ッ!ほ、本当か!?」




あ、なんか一気に政宗の周りが明るくなった。目が輝いてる。
散歩に連れてってもらう前の仔犬のようだ。尻尾があれば確実にすごい速さで動いてるだろうな。くそぅ、キュンとしちゃったじゃないか!









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