短編

□白黒+
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あいつが教室にいないときは大抵、屋上にいる。

屋上の扉には厳重な鍵が掛かっているというのにあいつは針金2本でいとも簡単に開錠してしまう。


何度注意したって「内緒にして下さいね」とか言ってニッコリ微笑むだけ。

俺はあの笑顔が苦手だ。

イルカとか白熊とか、なんかよくわからんけどそんなものをイメージさせる不思議な感覚をもっているあの笑顔。

ギャアギャアうるさい不良生徒なんかより100倍はたちが悪い。
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