薔薇火刑

□冷霧
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悲しくて

淋しくて

逃げ出したい夜を幾度も越え


涙を流す僕の瞳は

氷のよう




霧の街へ駆け出した

限界の力は出したけれど

叶わないことがあると

気づいた




冷たい

冷たい

夢を紡ぎたい

そんな願いも虚しく

霧の中へ消える





夜は明けるのかな?

そんな疑問を胸に抱き

僕は肺が痛いほど

呼吸を繰り返すんだ



冷たい

冷たい

月の見えない

白い夜は

気味が悪い




溢れた涙

零れた言葉

全て拾い集めて

どんなに寒く

苦しい夜も

1人で越えられるように

走って

走って

叫んで



もう嫌だから

何も見えない霧の中を

誰にも触れられず

冷たいベッドで過ごす夜は


だから

僕は少しずつ歩むんだ









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