短編テニス

□自己嫌悪の雨が降る
1ページ/1ページ




人は異性の人とずっと一緒に居ると好意的な感情をもち、“好き”になるらしい。
理由等はない。
そう、“好き”なのだ。
子孫を残す為にそういう感情が生まれるようになっているだけのこと。
理由はそこにあった適当なものをチョイスして決めただけ。
つまり、運命だとか、あなただったから…そんなものは勝手な妄想でしかあらへん。
だから、恋とかそんなものってそんな程度のものでしかない。

俺だって恋はした事がある。
幼なじみとか、同じクラスの同級生。部活のマネージャーとか、ベタな恋。
告白とかは全くしなかったけど。
この調子だと大人になって会社の人と______と、いくのかなぁなんて思っていた矢先だ。その矢先。

俺は男に告白された。

いや、俺はれっきとした男であって。
女顔ではないし、(無自覚とかじゃなくて)自分は結構格好いい方だと思っていたし。
しかも俺にこくった相手が、
部活の先輩だなんて、
そんな、
馬鹿げた


あるはずない。

軽口は叩かせて貰ってはいたけど、
尊敬してて、憧れの、仲間の、家族みたいな、
そんな、先輩がゲイなんて。
そして、俺をずっとそんな目でみてたなんて。
嫌だ、
やめろ。
くんな。
近寄んな。

信じたく、ない。

こんなボケ笑えない。
ドッキリなら早くネタバラしして。
罰ゲームなら罰ゲームなんだと笑って。

分かってますよ。
あんたが本気な事くらい。
あんたのその目はいつも______________














始めに戻るが、恋というのは、異性の人物と長くいると、好意的な感情が芽生えるらしい。

はて、果たしてそれが同性でも適用されるのか、どうか。

組み込まれた遺伝子じゃなく、本気での恋なんてあるのなら____________


なんて、







「キモイっすわ」



醜いものだろう?









 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ