短編 黒子おおぉ!

□*黄黒
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黒子っちが好きだ。一言では言えない。深く深い愛情、醜く歪み変わり果てた愛情だ。もう大好き。愛してる。勿論黒子っちも俺の事を好きって言ってくれて。当たり前。だって俺ら愛しあってんんだから、恋人だから。恋人?ううん、そんな生ぬるいものじゃないよ。黒子っちは俺がいないと生きていけない。否、俺がいないと生きていけなくさせた。でも、それは俺からの愛情!じっくりじっくり時間をかけてゆっくりゆっくり近づいて、じわじわじわじわじわじわ毒を、愛を、染みこませて、甘い甘い飴を与え、与え。そして奈落の底へ叩きおとし、俺が、俺が手を差し出す。黒子っちは迷わず手を取った。まるで待っていたかのように、すがるかのように、全てから逃げるように俺の手を掴んだ。俺はそれが堪らなく嬉しかった。全てが上手く行ったのだ。黒子っちは俺のになった。嬉しい。俺だけの、俺の所有物みたいな、いや、そう。誰も知らない(知らせる筈も無いけれど、)黒子っち。ああもうどきどきどき。どうしようかな、どういう風な体に仕込んでいこうかな、なーんて、鼻歌歌った事とかあった。あはは、もうどうしよう。とかね。とりあえず俺が黒子っちを手に入れた今、黒子っちは俺に忠実に従っている。今の黒子っちなら、死ねといったら死ぬ。俺がいなくちゃ、生きていけない。えっへへ、黒子っちは俺が好きで好きでしかたなくて。狂ってる?知ってるよ。愛しくて、好きで、好きで大好きで、その可愛い眼球えぐりだして食べてしまいたいくらいに、ああもう可愛い可愛い。どうしよう死にそう。どこぞのお偉いさんが同性愛はどーたらこーたらいってたっけ。禁制?禁断?まぁ、そんなの。でもいいと思わない?だって俺ら愛してるんだよ。確かにいくらセックスしようと子供を身ごもる事なんて生涯一生ない。(もしも子供がてきるのなら、俺たちは何人目だろう?それに妊婦さんになられたら、ヤるの我慢しなくちゃいけない、そしたらこの有り余る性欲をどうしろっていうんだよ…。黒子っちは素でアレだから、一緒にいると欲情してしまう。)確かに子供を身ごもる事は出来ないけれど、セックスが子供を産むためだけの儀式な訳じゃない。セックスって互いに気持ち良くなって、互いを愛しあっているということを体をとうしてぶつけて、二人が繋がって、そういうのだと思う。(快楽を得るだとか、気持ちいいだとか、そういうのが無い訳じゃない。俺だって、男だから。)だから男同士だって悪いって訳じゃない。むしろ、人が溢れかえっているこの惑星に人を増やさない方法ということで貢献していると称えて欲しいくらい(別に結構)だ。ガタガタガタガタガタガタ、ベッドが軋む音。これは、「黒子っち、起きたんっスね」優しく問いかければ俺を見上げひっと声をあげる。全く本当に黒子っちは朝に弱い。布団を剥ごうとすると嫌々と抵抗ししがみついて離れない。黒子っちはいつも俺に従順だけど朝だけは出来ない。でも仕方ないよね。低血圧でくらくらしちゃって、俺に心配かけさせたくないだけなんだから。本当に可愛いなぁ。怖い壊いとガタガタ肩を揺らす君にそっとキスを落とすと、ストンと何かが落ち、ふわりと君は微笑んだ。

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