Mi trovi.

□再生。
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あれから、20年が経った。

生まれ変わりとか、前世とか、王子は全然信じてないけど、一応アリスを探してる。


でも、一向に見つかる様子はない。そろそろ諦めかけていた。


そんな時。


たまたま任務で行ったジャッポーネで、一人の女に出会った。







ついでだから寄って行こうと、竹寿司に行った帰りの、並盛商店街でのことだった。



「うっわぁ可愛い!これ、アリスグッズですよね!?」


並盛商店街の可愛い…いかにも女が喜びそうな雑貨屋で、一人の女がそんな声を上げていた。
まぁ…店とはかなり離れてるから、その女の容姿とかは分かんねーんだけど。多分、20歳前後。なんで分かるかって、だってオレ王子だもん♪


覗いてみると…いたいた。いかにも馬鹿っぽそうなヤツ。
店の主人に値切ってる。ししっ。おんもしれー♪必死じゃん。


やっと値切りに成功して購入したそいつは、店の出入口に向かって歩いてきた。

顔を見て、一瞬硬直した。
身体に電流が流れたようだ…とでも表現すればいいのか。




「…ア…リス?」




アリスのような金髪ではないし、青い瞳でもない。

日本人顔。黒髪に、黒い瞳。

なのに、何故だろうか。まとっているオーラというか、雰囲気というか…。そういったものが…アリスそのものだった。

一瞬で理解した。



こいつは、アリスの生まれ変わりだ、と…―――。








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