Mi trovi.
□前世の私の死。
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眠っている間、また前世を見た。
赤い液体…だった。
部屋で嗅いだ…ニオイがした。
目の前には…双子の片割れ。
私は…震えていた。
怖い…わけではなかった。違うはず、なのに…。
「アリス…」
「ベ、ル…様…」
「バイバイ」
あ…ベルなんだ…。
バイバイ…か…。
左胸にナイフが刺さった。
これで死ぬんだ…私。…いや、前世の私…。
「ね…ベル…様」
「なんだよ…まだ生きて…」
「わた…私、ベル様のこと、好き…だった。今でも…好き。ベル、様に、殺されるんだった…ら…仕方ない。でも、ね?私、生まれ変わっても、またベル様に恋するから。だから…ベル様…わたしを…見つ…け…て………。お願い…」
あぁ…アリスさんは、本当にベルのことが好きだったんだ…。強いんだ…。だから…後世に記憶を残すことができたんだね。
カケをして、鍵をかけて。
私とベルが出会ってから、大量の血のニオイを嗅ぐ。それが、鍵。変な鍵。
『変とはなんですのっ』
「え…?」
『初めまして。私の生まれ変わりさん』
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