その他・復活1

□南南東やや右
1ページ/1ページ




少し不謹慎で下品








節分には恵方巻きを食べると縁起が良いとされているが、私が今何をしているかと言うとボスの部屋にいる。

「んっ、う」
「喋ると福が逃げるぞ」
「んー!」

こんなものは違う!と言いたくても、生憎ボスのものが口の中を埋め尽くしているため反論できない。このドSボスは、日本に古くからある節分という行事を私から聞いた途端、私を部屋に連れ込み何を勘違いしたのかフェラチオするよう命令したのだ。確かに丸かじりとは言ったけども!

私はボスの機嫌を損ねないように、一生懸命ボスのものに舌を這わせた。裏筋を舐め上げ、酸っぱい味のする先端を舌の先で抉る。口内に収まり切らない部分は手で上下に擦るから右手は私の唾液とか色んなものでもうぐちゃぐちゃだ。勿論服なんて野暮なものはとうに脱がされており、私はボスの大きなベッドに裸で這いつくばっている。何て屈辱的な格好だろう。

「節分と言えば恵方巻きと豆まきつったのはてめえだろうが」
「ん、ん」
「おい、聞いてんのか」

ぐいっと髪を掴まれて後ろに引っ張られる。その拍子にボスのものが口から抜けたが、幸いボスの機嫌は良いみたいだ。

「さっさと向こう向いて跨がれ」
「へ?」

言っている意味が分からず間の抜けた声を出すと、ボスが舌打ちするのが聞こえる。あ、苛立ってる、と思った瞬間、四つん這いの状態から横に崩していた足を、ボスは無理矢理自分の方に引っ張った。それからすぐにまた体を反転させられる。あろうことかボスは、私の足を自分の顔に跨がせたのだ。

「ちょっ、と何して……!」
「うるせえ、黙ってしゃぶれ」

慌てた私が身を捩って抵抗するが、ボスがそんなもの構うはずがない。私の腰を押さえ付けると足の間に舌を這わせた。

「ああっ」

とんでもない快感が衝撃となって私の背筋を上った。所謂シックスナインを要求されているのだ。私はボスの足にしがみついて快感に耐えていたが、いつまでもそうしている訳にいかずボスのものを口に導いた。

「てめえの豆は俺が食ってやる」
「げ、下品すぎる……!」

それでこの体勢か!と心の中で突っ込みを入れるも、これ以上焦らすとボスの機嫌が悪くなるので大人しくする。 ボスのものを咥えていたせいでどろどろに蕩けそうになったそこに、ボスは指を差し入れた。ゆっくり奥まで入れられる感覚に身震いする。油断すると口から出してしまいそうになるのを何とか我慢し、私も負けじとボスのものを喉奥まで迎え入れた。先端が喉に当たって苦しい。込み上げる嘔吐感に自然と涙が浮かぶ。

「んうぅ、ん、ふっ……ん」
「俺のを咥えてただけでもうこんなじゃねえか。どんだけ淫乱なんだてめえは」
「んんっ、ん、ふあぁっ」

ボスはそんな私を咎めるように、二本に増やした指で奥ばかりを攻め立ててくる。先程の宣言通り、ぷっくり主張している蕾は親指で押し潰し、軽く歯を立て、きつく吸い上げる。私は訪れる快感の波に抗えなくなり、本来の目的であるボスのものを口から出してすっかり喘いでしまっていた。我慢できないというように腰ががくがくと震える。体の奥から溢れる蜜は止まらないし、きっとボスの指どころか手首や体にまで垂れてしまっている。

「んあ……あ、あ、やぁ……ボス、ああぁっ」

奥の一番弱いところを強く刺激された途端、私はあっけなく達してしまった。はあはあと荒く息をし、今にも力の抜けてしまいそうな四肢に力を入れて体勢を崩さないよう保つ。暫くそうしたまま、やっと頭が回るようになると恐る恐るボスの上から体を退かしてみた。あ、邪魔されない。

「ボス」
「ふん、俺より先にイくなんざ、お仕置きだな」
「ひいっ! だってボスが……」

ボスの方に向き直ると、ボスは私に笑顔でそう宣告した。これからは節分が来るたびに、きっと今年の節分を思い出して赤面してしまうに違いない。

「美味かったか? 俺の……」
「わああああ! わ、分かんないよ!」
「俺は美味かったがな。お前の……」
「ぎゃああああ! 言わなくていい!」

私はこれ以上ボスが何か言うのを阻止し、ついでにどさくさに紛れて逃げようとしたがボスに捕まってしまった。しまったこのまま朝までお仕置きされたら節分どころじゃなくなる……!

「で、今年の恵方はどっちなんだ」
「……知らない」
「……」






南南東やや右

(2011/02/04)


[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ