プリンセスとイージスの盾
□滅びの香り
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-ぴちょん
水滴が落ちる音が延々と響き渡る地下牢…
そこに、3人の男が囚われていた
「………」
「……」
「……」
長身だが覇気のない目をした男と、奇怪なファッションをした二人組
長身の男と二人組はそれぞれ正面の鉄柵越しに睨み合っていた
「………あのさぁ」
「…ぐっ」
「なんで助けに来たお前もここにぶち込まれてるわけ?」
「無能だね!ヒヒッ!」
「はぅ…ッ!」
「あーもぉ、ティキに期待した俺が馬鹿だったよ…」
「バカティキに期待したジャスデビはバカだったね!ヒヒッ、バカばっか!」
「うっせー!!」
鉄柵越しにギリギリと歯ぎしりしながら睨み合う3人
やがてティキと呼ばれた男は、牢屋の硬いベッドに倒れ込んだ
「しょーがないじゃん…なんかうちらの手の内見切ってたような奴がいてさぁー、そいつのせいで侵入も暗殺も失敗したんだもん」
「あー…あの白髪か。あいつムカつくよなぁ」
「ヒヒッ!ムカつく!」
「まぁ〜暗殺にこだわらなければこうはならなかったさ。どうせ、あのお姫様を殺そうがさらおうが、ほとんど関係はないし」
「圧倒的に有利になる、ってのは確かだったけどなぁ。ぶっちゃけ、あの人が本気出したら政治的な有利も軍事力で押し潰せるしな」
「ぺっちゃんこだね!ヒヒッ!」
「まあ…欲をかいちゃいけないってことかねぇ。うん良い勉強になった」
「ぶわぁーか。そもそも負けなきゃよかった話だろ。言い訳すんなコラ」
「見苦しいね!ヒヒヒッ!」
目線を泳がせて言い訳するティキに、ジャスデビは毒づく
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