小さな青春
□*小さな青春*第2弾
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「…いつまでそうしてる気…?」
ぅ…どうしよう…。
その時、生徒会室の扉がゆっくりと開いた。
中から出て来たのは…
「お、よう凍矢君!」
十和先輩っ!
「どうかしたのか?」
「…放っときなさいよ…それより十和、邪魔よ…入れないじゃない…」
「あぁ」
十和先輩が退くと、悠然とした感じで御門先輩は生徒会室へと入って行った。
…どうしよう…入会する事に決めたって十和先輩に言っちゃった方が良いのかな…?
「椎名に用が有って来たのか?」
「え?…〜っとそれは…」
「…それとも、意志が固まったかな?」
「……え……?」
俺が見上げると、十和先輩は微笑んでいた。
「中に入っても平気だよ、椎名も居るから。
俺はちょっと仕事があるんだ、じゃあね。また!」
立ち尽くす俺の横を通り越して、十和先輩は廊下を歩いて行った。
…後ろ姿がカッコ良過ぎる…!
十和先輩の後ろ姿が見えなくなると、俺は深呼吸する。
そして…
意を決して、生徒会室の扉を勢い良く開けた。
第11話
□16歳の考え事□
終わり