小さな青春
□*小さな青春*第2弾
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翌朝─
「じゃ、俺先行くから」
玄関で、春夏の見送りを受け、俺はいつもよりも更に早い時間に家を出る。
入学式当日でも朝のこの時間、春夏は制服の上にエプロンを着けている。
「うん、頑張ってね!」
「おう。…で、いいか、春夏…緊張するのは仕方ない…。緊張したら手に人って三回書いて飲め!
…で、俺は生徒会だし、近くに居ると思うから、何かあったら直ぐに声を掛けるんだぞ!?な!?
心配するな、大丈夫だから、緊張しなくても─」
「もう、兄が緊張してるじゃん」
…確かに…!
「あたしの事は心配無用だよ先輩っ!
だから、自分の事精一杯やってよ、ファイトだ!」
「ん、よし!じゃ行って来ます!」
「いってらっしゃい」
「いいか春夏、遅刻は─」
「だから大丈夫っ!早く行かないと遅刻するよ!」
第15話
□春夏入学□
終わり