小さな青春
□*小さな青春*第6弾
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その後、ケッコーな期間、美月の誤認は解けず…被害は拡大した──
自分をライオンか何かと誤認して居鳥に噛み付いたり…
猫だと誤認して、数日間行動が猫化して女子達に可愛がられたかと思えば…
オカマになって男子達に気持ち悪がられ…
挙げ句の果てには自らを“地球外生命体”と名乗って地球を乗っとろうとした。
(椎名唯によってあっけなく阻まれた)
そして、姉の青春は遂に最終手段を使おうと目論み始めた!
「…もはや…あの人物に任せるしかない」
凍矢家のリビングで一人、そう決意する青春…
調度その時、すさまじい轟音が響き、大地が揺れた。
「─!!
…これはウワサをすれば何とやら──!!」
嬉しそうに笑う青春が家を飛び出すと、隣の家が半壊して砂埃が舞っていた。
その光景を目の当たりにした青春は、驚く所か…ニタァと笑みを浮かべて叫ぶ。
「おーい!オジサーーン!!
…私の頼み聞いてくれよーー!!」
しばらくして、半壊した家の瓦礫の中から…
ゲホゲホと咳込みながら、髪の毛爆発のいかにも“(漫画に出てくる)博士っぽい老人”が姿を現した!
「ゲホッ!…ゴッホ…!バッハ…!
…なんじゃヨ!?
コレ見なヨ!
わしゃ災難に見舞われとる真っ最中じゃヨ!?
キミの頼みなど聞いとる場合じゃないんだヨ!」
「そう言わずにさー頼むよ“世界一の発明家”!」
「───。
任せなさいヨ!
わしゃ“世界一の発明家”…“孫エイジ”なのだからネ!」
「よっ!平成のエジソン!」
「違うヨ!
“孫 エイジ”だヨ!
エジソンと一緒にしないでほしいネ!!」
年の割に元気そうな、丸メガネの白髪ジイさん─
“世界一の発明家”の彼の力やいかに…!?
第53話
□みつき□
終わり