小さな青春
□*小さな青春*第2弾
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第16話
□新入生はお嬢様?□
「は〜……春夏、大丈夫かなぁ…」
いつも通りに俺を見送ってくれたけど、やっぱり緊張してるだろうな。
そりゃ、入学したら回りは見ず知らずの奴が殆どなんだろうし。
平気かな…春夏なら直ぐに友達出来るかな。
男友達は気に入らないけどね!
そんな事を考えながら、まだ7時過ぎの住宅街を空を眺めながら歩く俺。
生徒会室への集合時刻は7時半、余裕だ。
今日は、十和先輩達より早く登校出来るかも知れないぜ!
初野は相手にならないとして、御門先輩…あの人が他の生徒より遅く登校するのは考えられないよなぁ…。
それにしても、入学式か…去年を思い出すな。
不安だったけど、英知やヒナと同じクラスだって知った時は安心したし、嬉しかった。
番号も近いし。
ま、初野や勇気とも同じだと知ったときは愕然としたが。
それから、入学式の時に優雅が話し掛けてくれて直ぐに仲良くなって。
そう考えると、今の親友で一番最後に知り合ったのって玲夜じゃん!
意外や意外!不思議だな。
「ん……?」
前方から人影がこっちに向かって歩いてくる。
朝早い人って他にも居るもんだな。