小さな青春
□*小さな青春*第5弾
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第42話
□衝撃□
「優雅!あのさ!
俺の妹─凍矢春夏から、告白されなかった…?」
恐る恐る聞く美月の言葉に、周囲のモテない男子たちは「何ーーー!?」と絶望の声を上げた。
優雅は、少し間の抜けたような表情をしていたが、
「──うん」
と、あっさり事実を認めた。
それを聞いて、モテない男子たちは肩を落として去っていった。
「やっぱり…可愛い子も結局はイケメンがいいのか……ハンッ!」
「本当…だったのか……優雅!ちょっと来い!」
美月は険しい表情で優雅を屋上に誘った。
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吹きすさぶ風の中──
屋上で向かい合う美月と優雅──
「優雅、おまえってやつは・・・」
優雅は美月の言葉の続きを待った……
そして、美月はカッ!と目を見開き……
「なんで断ったんだよぉばかぁ〜…!!」
と優雅に泣き付いた。
「俺っ…俺はぁ…!
優雅なら…優雅なら春夏に相応しい男だと思ったのにぃ〜……!」
「ちょっと、ミツキ?」
美月はハデに泣きながら、力無く優雅の胸を叩く。
「春夏は超いい女なんだぞ…?
どうして…春夏の告白を断るようなマネを〜…!」
「えー……あれ──僕、話してなかったっけ?
僕には─付き合ってる人がいるんだよ?」
「・・・・・・え!」