Maine 2
□story 2
1ページ/7ページ
ラビが深い眠りから目覚めた時、部屋には明かりが灯されていた。
視界の隅に映った窓からは、もうじき夜になろうとしている薄暗い空が見える。
……俺、どんだけ眠ってたんだろう……――――――
朦朧とした頭で、ぼんやりそんなことを考える。
ティキが帰ってきて眠りにつく前は、まだ外が明るかった。
ということは、最低でも2〜3時間は眠っていたのだろう。
それでも相変わらず身体は熱を持っていて全身がだるい。
額のタオルは、自分の体温のせいで冷たさを失ってしまっていた。
「……これ、変えたいな……」
呟いて額に手を伸ばしかけたラビは、そういえばと思い出す。
「あいつ、また居ないし……」
ラビが眠ってからもしばらくそこに留まっていたティキの姿が、今は見えなかった。
『もう何処にもいかない。ずっと傍に居てやる―――』