Maine 2

□A rainy day
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雨=Bそれは空の機嫌を表す天気≠フ一つ。





人にとって、雨の日は大抵憂鬱な気分になることが多い。





……けれど、例外もある。





普通の人間にとって大方どうでも良いこの天気は、俺と彼≠ノとってはちょっと特別なものだったのかもしれない。








「A rainy day」








頭上から、パラパラと何かが散らばるような音がする。



足元からは、水たまりの上を歩く度に微かな水音が上がる。



「……いつになったら止むんだろうなぁ……」



差している傘を何気なくクルクルと回しながら、俺は思わず呟いた。



梅雨の時期に突入したこの地域では、二日前から雨が降り続いていた。



こんな天気のせいか、街を行く人たちの姿もまばらで、皆足取りが重いようにも見えた。



確かに、こう何日も雨の日が続けば外出もままならず、外に出ようという気さえ失せてしまいがちだろう。



今この通りに居る者達は、商売の為に仕方なく店先に立っている者やその数少ない客達……というのが大半のようだった。



……いつもは、もっと人で賑わっているんだろうけどな……――――――



心の内で思いながら、そっとため息をつく。

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