Maine 2
□One self
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「んで、ちょっと気になったからお前の様子を見に来てみたって訳。……そしたら、こんなだもんなぁ」
「………っ………」
恥ずかしさと悔しさで顔を歪ませる。
すると、ディックは不意にニヤリと妖しい笑みを浮かべた。
「……なんなら、俺が手伝ってやるさ。一人でヤるよりは、少しはマシだろ?」
「っ……!誰がっ……――――――!」
ふんと顔をそむけようとした時、強引に止められ、あご先を指で掴まれてしまった。
すぐ目の前の自分の瞳と、目が合う。
「良いだろ、別に知らない相手とする訳でもないし。それに俺≠ニするんだから、一人でするのと同じさ」
「………っ!」
くいっと、あご先が持ち上げられて、そのまま……ディックに唇を重ねられる。
抵抗しようともがくものの、強い力で押さえ込まれて動けなくなってしまった。
「んっ……!……んんっ、……ふっ………んっ」
苦しそうに発せられていた声は、すぐに甘い吐息と喘ぎ声に変わっていった。
こうやって、誰かとキスをするのも、久し振りだ。
そのせいかラビは、知らぬ間に抵抗しようとする気を失っていた。
「っふ………っ、はっ………ぁっ……」
くちゅっ、ヌプッ、ちゅぅっ。
舌と唇が絡み合い、嫌らしい水音が上がる。
ディックは自ら積極的に、巧みな舌使いでラビを翻弄した。
一体、何処でこんなことを学んだのだろうか。
「――――――っは………っ!はぁっ………、は………っ」
やっと解放された時、すでにラビの頬はすっかり赤く染まっていた。
「………どう?もっと、欲しくなった………?」
囁くように耳元でディックが言ってくる。
気分がかなり高揚してきている体にはそれさえも大きな刺激で、まるで電流が走っているような感覚が背筋を伝って、体が微かに震えた。
「声だけで反応しちゃってさ。………敏感なカラダさ」
「………っ」
笑みの含んだ声で呟くと、突然、ディックの手がラビのズボンのベルトを緩め出した。
「なっ……!何するんさっ……!?」
「何って、ズボン脱がないと出来ないでしょ」
ラビがただ戸惑っていると、また耳元でディックが囁いてくる。
「ほら……、シたいんでしょ……?もっと気持ち良いこと……」
その問いを否定することなど出来なかった。
悔しさに唇を噛み締めるしかない。