Maine 2
□bitter chocolate
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「んっ!んんっ………?!」
目をつむったまま、ラビは驚きで眉をひそめて戸惑った声を出した。
それには構わずに薄く開いた口の中に舌を滑り込ませる。
ラビの舌と絡めると、途端にほろ苦いチョコレートの味が広がった。
「………ん、………んぅっ………はっ………ぁ………っ///」
少し苦しげだが、何処かうっとりとしたラビの声が聞こえる。
口内全体に液体が広がっていて、いつもより滑らかな舌触りがした。
溶けたチョコレートはとうとう溢れ、口の端から零れ落ちていく。
やっとキスをやめた時には、それはもうラビの首筋を伝っていた。
「っはぁっ………、……ティキ……、甘くするって……こういうことだったのか……?///」
「ああ。……でも、ちょっとやり過ぎたみたいだな。……ほら、こんな所まで流れてきてる」
最後はわざと囁くように言い、チョコレートの付いた首筋に舌を這わせると、ラビはすぐにびくっと肩を震わせた。
敏感なのは、いつになっても変わらない。
「あっ………、……ちょっと…やめっ……///」
流れたチョコレートを舐め取るようにしばらくそうした後、そっとTシャツをめくり上げて胸の突起に口を付ける。
その感覚に、ラビの体がさっきよりも大きく反応した。
「………ああっ………!///そ、そこはっ……いやっ、だって………っ!///」
びくびくと体を震わせながらラビが言う。
ココは、ラビにとって一番敏感に感じる性感帯らしいのだ。
嫌≠ネのではなくて、本当は良い≠フだということも俺は知っている。
「ああっ……!///……も、やだぁっ………///頭……変になるっ……///」
一際強く吸い上げると、甘い吐息を漏らしながらラビが言葉を零した。
ちらりと見上げると、その瞳はもう熱っぽく潤んでいる。
微かに涙を浮かべて恥じらうラビの姿には、いつもそそられるものがある。
きっと当の本人は、それについて特に意識などしていないのだろうが……。
「っ………はぁっ、ソコは……もういいから………っ、………ティキ………してっ………///」
甘えるような声でそう求めてくるラビ。最近はこうして自分からして欲しい≠ニ言ってくれるようになった。
恍惚とした様子で俺を求めてくる姿が、可愛くてたまらない。
「……ああ。ラビの仰せのままに――――――」
苦いのより、辛いのより、甘いのが好きな君。
だから今日は、とびきり甘い時間を君と過ごそう――――――
❤Fin❤
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