06/26の日記

01:46
「二人」で1〜3部
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◆ディオとジョナサン


『ディオー』

『なんだいジョジョ』

『君にはあだ名がないのかい?』

『あだ名……?何故急にそんなことを』

『ジョジョっていうのは僕のあだ名だろう。みんなが親しみを込めて呼んでくれる、大切な名前だ。だから君にもあだ名があればいいと思ったのさ』

『くだらないな。大学生にもなってあだ名なんて』

『いいじゃないか。……そうだなぁ、何がいいかなぁ。ディオ……ディオか……』

『必要ないって言ってるだろ』

『……………。あ、そうだ!』

『……(聞いてねぇ』

『ジョナサン・ジョースターでジョジョだから、君はディジョだ!ディオ・ジョースター……ディジョ……!うん!ピッタリだよ!』

『ディジョ……』

『どうだい、気に入ったかい?(キラキラ』

『変。ださい。言いにくい。字面が気持ち悪い。センスのかけらもないな』

『そうかな?かわいいと思うんだけど』

『とにかく。僕にはあだ名なんてもの必要ない。それじゃあ』

『あ、ディジョ!……行っちゃった。まったく素直じゃないなぁ。あんなににやけるのを我慢してますって顔して、ばれないと思ってるのかい?』

 面白い奴だなぁ、ディジョは。



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ディジョてww





◆母と子


 昔、一度だけ。
 エリナさんに聞いたことがあるのよ。

「わたしのおとうさんはどんな人だったの?」

 思えばなんて残酷な質問かしら。
 けれどあの人は優しく微笑んで、わたしの手を握ってこう言ったわ。

「勇気ある素敵な人だったわ。貴女と同じ、真っ直ぐな目をした方……」

 わたしの体の中に流れるジョースターの血。
 血縁故の悲劇からは逃れられない。

「愛してるよエリザベス。いつだって君の幸せを願っている」

 愛するあの人は死んでしまった。
 わたしは憎しみに身を任せ、貴方から母を奪った。

「スージーQです。これからよろしくお願いします、リサリサ様」

 遠い異国の地で育つ貴方を思う日々。
 これからは一人で生きようと決めた。

「メッシーナです。ストレイツォ氏の伝言をお伝えに参りました」
「ロギンスといいます。……この赤石を守るように、と」

 けれど、いつからか。
 絆はわたしと誰かを繋いでいく。

「シーザー……シーザー・アントニオ・ツェペリ。あんたのところで修行すれば、俺は強くなれるのか?」

 気づけばまた手にしていたの。
 自ら壊してしまったはずの"家族"を。

「リサリサ、君は強くなった。君ならばきっと、わたしのように堕ちはしない。誇り高く生きておくれ」

 幸せな日々だった。
 毎日が楽しくて、優しくて……失うことが怖かった。

「久しぶりだなリサリサ。仕事で近くに立ち寄ったからね、様子を見に来たんだよ。それと、これを君に」

 そんなときいつも思い出すのは、貴方の名前とまだ幼い笑顔。

「……大きく、なったのね」

 写真の中の貴方は、あの人と同じ真っ直ぐな目をしていた。
 親子なのね、なんて、身勝手なこと思う。

「リサリサ先生!俺はあんたを超えてみせるぜ!奴らとの因縁に決着をつけてやる!」

 ああその背中の、なんて大きく気高いこと!

「たとえ母と呼ばれなくても」

 わたしは貴方を愛しています。





◆白金と法皇


 太陽が沈み、昼間の暑さもなくなった涼しい砂漠の夜。ふと感じた違和感に、花京院の意識は上昇した。起き上がって辺りを見渡す。怪しい気配はない。が、なにかが違う。
 一応近くを見回ろうと寝袋を出たとき、花京院は暗闇の中で朧げに輝く一本の線を見つけた。
「……ハイエロファント?」
 それはもう一人の自分のものだった。触手はずっと先にまで続き、大きな岩の裏で消えている。どうやら自分の意識とは関係なく行動しているらしい。
 追いかけようとしたとき、隣の寝袋が動いた。寝起きの低い声でどうかしたのか、と承太郎が声をかける。花京院が状況を説明すると、承太郎は顔をしかめた。
「どうやらスタープラチナもいないみたいだ。気配はハイエロファントと同じところからする」
「何してるんだろうね」
 二人で様子を見に行くことにした。スタンドとはいえプライベートのようなものもあるかもしれないが、自分たちは狙われの身だ。そばにいなければもしもの時戦えない。
 ハイエロファントが残した跡を辿り大きな岩に向かった。やはりそこに二人ともいるようだ。気づかれないように忍び足で近づく。
 花京院は少しだけこの状況を楽しんでいた。隣にいる承太郎の顔を見上げると、彼もそれなりの気分のようだった。
「ふふふ」
「何笑ってんだ」
「いやあ、なんだか嬉しくて。こんなふうに友達と内緒話をするのは初めてなんだ」
「……そうか」
 よかったな。承太郎から返ってきたのは素っ気ない言葉だったが、それでも花京院は幸せそうに笑った。ずっと友達でいたい。自分を救ってくれた、世界中の誰よりもかっこいい、僕のヒーロー。
 小声で打ち合わせをし、二人同時に岩の裏側を覗くことにした。
「「いっせいのーで!」」
 そして二人の目に飛び込んできたものは――…


「……………」
「……………」
「……………」
「……承太郎、あの、」
「なんだ」
「さっきのはさ、やっぱり……僕たちの精神状態を表したものなのかな」
「スタンドはそいつの精神力だからな」
「……承太郎」
「なんだ」
「君は、その……僕は自分のことだけどあんまりわかんなくて、でも君は、そういう気持ちなのか?」
「花京院」
「は、はい!」
「そこんところだがな、俺にもよくわからん」
「……聞いたことある台詞だね」
「だがな、少なくとも俺は悪い気分ではねぇぜ」
「え?」
「てめーに好かれるのも、てめーのこと考えるのもな」
「そ、それってどういう……!」
「やれやれ、顔真っ赤だぜ花京院。女子中学生かよ」
「ううううるさい!慣れてないんだ!悪いか!」
「いいや。いいんじゃねーか、俺だけが特別みたいでな」
「ッ!……君は本当に、よくもそんな恥ずかしい台詞を!」
「俺はモテたからな」
「おのれ承太郎!」





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え、オチ?そんなもの、うちにはないよ……。
白金×法皇ってかわいいですよね。
でも承花ではなく承←花が好きです。

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