山崎烝の新選組日記

□隊服が支給されるの事
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某月某日



芹沢筆頭局長の考案で、壬生浪士組の隊服が支給される事になった。

これを着ていれば、不逞浪士達との差別化を図れ、なおかつ組織としての団結力を促せるという利点があるそうだ。

ただの粗暴な狒狒(ひひ)親父だと思っていたが・・・、俺の洞察力もまだまだのようだ。



俺にも隊服が支給されるというので、内心小躍りしそうな心持ちで、広間に向った。

「おう、山崎。これがお前のだ」

土方さんが晴れ晴れとした笑顔で、俺を手招きした。

「お!なんだ、山崎君のが一番かっこいいじゃん!」

「あ、本当だ。かっけー!!」

藤堂さん、永倉さんが、羨望の眼差しで俺を見てくる。

だが、俺が手にしているのは、黒装束・・・・・・・・・・。



・・・・・・・・・・・・これ着たら・・・・・・忍者じゃね?



俺が微妙に固まっていると、沖田さんが顔一面に嫌な笑みを浮かべて言った。

「山崎君には、それがお似合いだよ」

嫌みである事はあからさまであったため、俺は殺気を込めて沖田さんを睨んでやった。

すると、隣にいた斎藤さんが、深く頷いた。

「ああ確かに、山崎にはそれが一番良く似合う・・・・・」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

う・・・・うわぁっかりましとぅあ!!
不肖、山崎烝!浪士組の忍者として、微力を尽くします!!



・・・・・・かくして、俺は忍者となるべく、努力する事にした。






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