夢の中

□第三夜 夜間部風紀委員
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―――――………



「もっと…欲しいなぁ…首から頂いていい?」



私がじっとことのなり行きを見ている間に藍堂というやつが風紀委員の手にかじりついていた。


さて…そろそろいいかな…



ジャキッ


ブラッディローズを藍堂に向ける


「藍堂先輩、これ以上はやめた方がいいと思いますよ?」



「………お前、誰だ?」



「黒主学園に転入してきたばかりの只の転校生ですわ」


そういってにっこりと笑った。


お互いの殺気が飛び散る中…




ジャキッ



「学内での吸血行為は禁じられている。血の香りによって正気を失ったか吸血鬼」



もう一人の風紀委員、錐生零がやってきた。



「零だめ!!あおいちゃんも下げて!!!」



「でももう味見しちゃった」


挑発するように藍堂がいう。



その瞬間、二人が発砲した。



「びっくりしたーーっ………っいてぇ」



「ばか撃つなんて!!」


零の弾は優姫が寸前で反らせたために藍堂に当たらなかった。


しかしあおいの方は藍堂の頬を霞めた



「あら、当てるつもりはなかったの、ごめんなさい?」




「その血薔薇の銃…おさめてくれないかな…僕らにとってそれは脅威だからね…」



夜間部の寮長である玖蘭枢がやってきた。



「それとこの痴れものは僕が預かって理事長のお沙汰をまつ」


「玖蘭寮長っ…」


「いいよね、錐生君」



「…………連れていってください玖蘭先輩」



「優姫、失神してる二人の記憶はどうする?……こちらで?」


「いえっ理事長が今夜の記憶をなかったことに…かわいそうですけど…」



「そう……じゃ後は頼むけど…」

そう言って枢の目線があおいにむけられる。



「彼女は……?」



「あ、彼女は今日転入してきた二条あおいさんです!」



「………よろしくお願いします…。あと…藍堂先輩ごめんなさい?本当に当てるてもりはなくて…怪我、大丈夫ですか?」



「あ、あぁ…大丈夫だ…」


「…………」


探るような枢の目にあおいは笑みを浮かべるだけ。



「じゃあ…僕達はもういくね」



「あ、はい!ありがとうございます枢センパイ!!!」
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