恋一小説続き物

□黒崎先生の事情7
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題名
質問なんだが
本文
微妙な関係の奴が居るんだが…
相手は年上で
可愛い可愛い言われて馬鹿にされてるんだが、男としてどうするべきだろう?


題名
Re:質問なんだが
本文
誰その娘?一護にメロメロだね
男として責任とって結婚したら
てか一護ノロケ!?

携帯の画面を見ながら一護は自分の顔が熱くなるのを感じた。
「水色めノロケとかじゃねぇし」
しかしメールには続きがあった。
PS.早く決めないと間男に掻っ攫われちゃうよ



一護が恋次の店に着いたときには、ショーウインドーの明かりが消えて店は静まり返っていた。
「おーい恋次?」
ガラス扉を覗くが中には誰もいない。
一護がどうしようかなと思っていると裏で扉が閉じる音がした。
「裏口があるのか?」
店の右側は隣と接していて、左側は細い路地になっている。
覗いて見ると通れない事はなさそうだが、暗く荷物も置いてありどうなっているか解らない。
「向こうから回るか…」
一護は熱々の鯛焼きを胸に抱いて今来た道を戻る。
恋次が喜ぶ顔を楽しみにしながら裏口へたどり着いた。
裏口にはインターホンもなにもない。
「恋次、来たぞ」
声をかけながら一護は扉を開いた。

「ふ、んんぁ」
一護は最初どうゆう事なのか判断が出来なかった。
恋次が見知らぬ男性と抱き合いながらキスをしていた。
二人の唾液が混ざる、溢れるそれを恋次は飲み下す。
ドサ
自分が手にしていた鯛焼きを落としてやっと理解した。
「わ、悪い…邪魔した」
それだけなんとか口にすると一護は踵を返し扉を出た。
恋次が待てと言ったのは聞こえたが、とても従えなかった。
『間男…セフレ…?あいつが?…俺が?』
一瞬見た相手の男はパンクロック系で恋次と並んだところを想像するととてもお似合いの様に見えた。
考えながら歩くと、知らず知らず速足になっていった。
「つっ」
俯くと足元のアスファルトがぽつぽつと黒くなった。
「雨…」
一護の絶望で光を無くした瞳の代わりに空が泣き出した様だった。
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