短編小説

□いちごチョコブラウニー
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「ミルクだ」
「いいやぜってぇーキャラメルクリームだね」
「なんだと!?ばらすぞてめぇ」
一護が部屋に入るとコンと白が珍しく喧嘩をしていた。
何時もはコンが白の怖さに口答えなどしないのだが、何を揉めているのか真剣な表情で二人とも譲らない。
「何を揉めてんだお前ら」
「一護!!一護ならキャラメルだよな?な?」
「ミルクに決まってんだろなー一護」
声をかけると二人に同時に詰め寄られた。
「まてまて何がだよ」「「どっちをいちごにかけるかだ」よ」
二人が両側から全く同時に同じ様にしゃべり一護にはステレオに聞こえた。
「なんだ、今日のおやつ苺か?皿を分ければいいじゃねぇか、俺はチョコレートソースかけてくれ」
そう一護が言うと二人共一瞬止まってから、お互いを見合った。
「だーーーなんでたよ一護ーーー」
「チッ…うるせー一護が選んだんだ従え」
白はそう言うと部屋を出ていってしまう。「お、おい白?」
コンはその場のにへたりこんで何事かつぶやきだす。
「コンキャラメルが良いならキャラメルクリームも」
「いや!みなまで言うな一護…白兄の言う通りここは一護の意志を尊重すべきだぜ」
と涙までためてコンは熱く語る。
「しかし頼めるならさっき言った台詞もう一度言ってくれねーか」
「え?チョコレートソースかけて?か?」
「あー今ぶっかけてやるよ一護!!!」
いつのまにか帰って来ていた白が後ろに立っていた。
「な!!?」
振り向いた一護の顔に何かべたつく液体がかけられる。
「なんだ?」
手で擦って見ると、それは茶色いチョコレートだった。
白の手にはお得用チョコレートソース大のチューブが握られている。
「何すんだてめぇ!!」「望み通りチョコレートソースぜいちご」
白が欲望もあらわに舌なめずりしながら見下していた。
「っ!?」
「コン剥け」
「イェッサー」
コンが後ろから抱き着き一護の服を脱がしにかかる。
「コ、コン…お前らまさか」
「今日は一護の好みに合わせる感謝しろよ」そう白は勝手な事を言いながらコンがはだけさせた一護の胸にチョコレートソースをかけていく。
「やめっうぁああ!」
「よかったな一護vV」手足を使って一護を羽交い締めにしながらコンが肩に顎を乗せ、そんな検討違いの事を言った。
「よくねぇえーーー!!!」

今日も黒崎家に長男の叫びがこだました。

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