短編小説

□黒崎一護の上手な飼い方2
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お日様の匂いのするふかふかの布団、空気みたいに軽いふわふわの上掛け、ぱりっとした真新しいシーツ、一護はこの世の極楽にどっぷり浸かっていた。
「一護、黒崎一護、何時まで寝ている」
肩を揺さぶられ、一護は夢の世界から連れ戻される。
「う、ん…いっ痛ーー」
夢うつつに目を閉じたまま、声のする方に体を捻ろうとしたら首に鋭い痛みが走った。
眠気で開かなかった瞳を今度は痛みで硬くつぶる。
寝ている間に何処かにぶつけたのだろうか、なんだか頭もクラクラする。
「ってぇーなんだコレ」
「すまぬ、強く打ちすぎたな」
声の主は痛む部分を撫で、その少し冷たい手からあたたかな霊圧を送り込んでくる、鬼道による治療だ。たいした怪我ではないので、手当されると一護の痛みは直ぐに癒されていく。
「あー気持ち好い…」
やっと目を開くと白哉が一護の横に座っていた。
「心地良いか?」
「んーもっとしてくれ」
白哉の霊圧が心地よくて、一護はコロンとまた横を向き催促すると、白哉は何も言わずに一護のリクエストに応えてくれた。
徹夜続きの疲れも癒されるようだ。

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