恋一小説続き物

□黒崎先生の事情4
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見覚えのある水色の髪の派手な男が話し掛けてきた。
「おう、グリムジョウじゃねぇか久しぶり」
グリムジョウは学生の頃からの悪友でいろいろ一緒に悪さをした仲だ。
随分久しぶりに会うが、言われてみればこの辺に引っ越したんだったと思い出す。
「そいつが前に言ってた奴か?」
いつ一護の話をグリムジョウにしたのだろうか、恋次には記憶にないが一護の話ならしょっちゅう色んな奴にしているので、誰かから聞いたのかもしれない。
「おう、一護だ可愛いだろ?」
と自慢してやる。
「ふーん」
とグリムジョウは一護を上から下まで見分した。
「おいツッコミ入れさせろ」
一護は恋次の可愛い発言とグリムジョウにじろじろ見られて不機嫌そうだ。
「いやー悪りぃ悪りぃ冗談だって」
一護は充分可愛いが何故だか可愛いと言われるのをとても嫌がる。
「お前ら暇なら今からみんな集まるんだけど来ないか?」
来るのはどうやら昔のバンドメンバーらしい、たまには会いたい気持ちもあるが
「恋次の友達か…俺も交ざっていいのか?」
意外に一護が興味をしめしているようだ。
「あ、あ、でも俺達用事あるから夕方までな」
とりあえず時間まで居て上手く一護と抜けようと予定を立てる。
「おう、とりあえず駅前のカラカンに行こうぜ」
なんだかカラオケ自体久しぶりだ、もっとも昔やってたバンドでもドラムだったので歌はそれほど得意じゃない、まあ苦手でもないが
それより一護の歌の方が気になる。

どうやら前以てグリムジョウ達は電話予約を入れていた様で、何人か待っている客が居たが先に部屋へ通された。
「ウルキオラ達遅れるみてぇだ」
電波が悪いので階段で電話していたグリムジョウがそう言った。
「そういえばあいつら今は何やってるんだ?」
「あー俺は今でもギタリストで一応喰ってるぜ、ヤミーは土建関係ってたし、ウルキオラは確か執事とかなんとかザエルアポロは知らねぇ」
「あーあいつは謎だよなー」
全員一癖も二癖もある奴ばかりだ。
「恐すぎて聞けねぇよ」
中でもザエルアポロは何を考えているやら、曲やら演出やらをやってくれていたが、たまにグロ過ぎてみんなドン引きしたものだ。
そんな懐かしい奴らの話を一護は興味深そうに聞いていた。
「失礼しまーす」
ドリンクが届くと三人とも曲を入れ始めた。


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