恋一小説続き物

□黒崎先生の事情8
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「え!?」
サラっと何を言っているのか、仕事の関係者なので恋愛沙汰は困るとかこの後どう接すればいいのかとか、そもそもどっちがどっちだとか脳裏に過ぎった。
「冗談だ、てかそうなったらお前下だからな」
「いや勘弁してください先輩」
檜佐木さんに押し倒される自分とか想像レッドゾーンだ。
「寧ろ俺は一護とか言ったかあいつのが気になる。このまま阿散井のモノになると思うともったいない!!」
檜佐木さんはグサッと刃物を作業台に突き刺した。
「ま、まさか檜佐木さんも一護を狙って!!」
俺の邪魔をする為にこんな計画を企てたのか
「一護に手を出す気なら許しません!先輩でも」
檜佐木さんにはかなり世話になっている、店の売り上げにも貢献して貰っている、しかしこれだけは譲れない。
例えこれで二度とうちに品物を入れて貰え無くなったとしても
「心配すんなよ、流石に阿散井がそこまで本気の奴つまみ食いとかしねぇよ」
睨むなよと言われたが疑わしい。
「欝陶しいからお前らくっつけてやろうと思ってんだ」
「くっつけるって邪魔するの間違いじゃないっすか!!」
やっぱりろくな事に成らなかった。
俺が泣きわめくと檜佐木さんは上から目線で言ってくる。
「馬鹿野郎!いつまでも中途半端でいいのか?一護とやりたくないのか!?」
それは俺だってやりたいし気持ちを受け入れてもらいたい、しかし一護とこんな風に会えなくなるならずっと中途半端でもよかったとも思ってしまう。
「恋愛は押すだけじゃ駄目なんだぜ!一護はきちんと考えるって言ったんだろ阿散井はそれを待てばいい」
それまで一護に会いに行くなよと念を押される。
「わかってますよ…一護にも言われてますし」
正直まったく自信がない、一護がどんな答えを出すのかしかし今は待つしかなかった。
「ま、駄目だったら俺が拾ってやるよ」
下だけどなと、勝手な事を檜佐木さんは言った。





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