本。

□season1 突然の出会い
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小さな女の子が、森の入口で何事かを呟く。
すると、鬱蒼とはえていた木々が、少女が入れるだけの道を作って退けて行った。


ごく薄い、この国ではとても珍しい蜂蜜色の髪をした少女は、アメジストのように輝く瞳を長い髪で隠し、俯いている。


少女の顔には、表情がまるでなく、愛らしい顔立ちのはずなのにどこか無機質だ。
生ける人形のように、少女は森へと踏み出した。


ヴェイクスの森、この国では迷いの森と言われている。
この森に入って、出て来た者が一人もいない。
そう言われている森に、何故彼女が足を踏み入れたのか…。
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